独逸語の学生を前にして(上記の本、百鬼園先生言行録よりp.325)口から出まかせ、らしい

全体、独逸語に限ったことではないが、外国語を習って、六ずかしいなんか云い出す位、下らない不平はない。人間は一つの言葉を知っていれば沢山なのだ。それだけでも勿体ないと思わなければならない。神様の特別の贈物を感謝しなければいかん。その上に慾張って、また別の言葉を覚えようとするのは、神の摂理を無視し、自然の法則に反く一種の反逆である。外国語の学習と云う事は、人間のすべからざる事をするのだ。苦しいのはその罰だ。それを覚悟でやらなければ駄目だ。