無茶苦茶なことをやっていると思っていたが……

視聴覚の授業では、会話の書き取りをさせている。かなり長い会話だ。そして、習っていない文法の方が多い。文法説明は「詳しくは総合の授業(つまり、私の)で教えてもらってください」ということで、簡単にしかしない。もちろん学生の書き取ったものは聞き間違っていることの方が多い(授業中に訂正する)。かなりスパルタな方法だと思っていた。
しかし、これが意外な効果を生んでいる。
文法として学ぶ前から、学生の耳に、音がしっかり残っている。そして、文法を学んだとき、「あの場面で言っていた言葉の意味はこれだったのか!」ということがはっきりと分かるのだ。それは、まったく耳にしたことがない文法を学んだ時より、遥かに彼らの印象に残っている。