理論

おじちゃんじゃないんですけど……

男性のL.C先生(中国人)が日本(大阪府)留学中に経験した話。 息子Uの友達(日本人)が、家に遊びに来た。 その子は、自分に向かって、 「あ、Uのおじちゃん、こんちはー」と挨拶した。 しかし、自分はUの父親である。 「いや、僕はUのおじちゃんじゃなくて、お…

自己開示

1年生の男性6名のうち、最終的に3名が「詩人」になった。 まず、授業時のスピーチで、L.Kさんが詩を発表することで自己開示をし、それが皆に受け入れられた。 それがおとなしい男性たちにいい影響を与えたのではないか。 つまり、自己開示をしても、否定され…

中国語母語話者に漢字教育は不要か

否、ではないかと考えている。 2年生は、1年次に、意識的に漢字を勉強してきていないそうだ。教材の漢字練習帳は、宿題として課されていなかった。 そのせいかどうか、明確な因果関係は分からないが、2年生は作文での中国漢字の使用が目立つ。 授業で誤用を…

汎用性

授業を分析した質的研究の結果に対して、よく「汎用性がない」ことが反論としてあげられる。 しかし、教育の分野において、汎用性があることが、そんなに大事なのだろうか? 結果をどう生かすかが、受け取り側の腕の見せ所では。

無茶苦茶なことをやっていると思っていたが……

視聴覚の授業では、会話の書き取りをさせている。かなり長い会話だ。そして、習っていない文法の方が多い。文法説明は「詳しくは総合の授業(つまり、私の)で教えてもらってください」ということで、簡単にしかしない。もちろん学生の書き取ったものは聞き間…

大きな目

例えば、テ形を使う文型は、全部でいくつあるのか。そのうち、最低限どれとどれが分かればいいのか、という知識を持つこと。 全体像を提示することで、相手の不安を取り除くことができる。

時制の違い(一応、ネイティブ確認済み)

「教室へ来る時、パンを買いました。」 →When I came to class, I bought a loaf of bread. 「初めて寮へ来た時、きれいだと思いました。」 →When I first came to the dormitory, I thought it was very clean. 時間の捉え方は、言語の概念が反映されている…

文法も大切だが

言葉の練習を続けるための、動機の維持も考えなければならない。

全体の中で、個をどうケアし、伸ばしていくか。

メモ。研究ネタになる……か? グループ(授業)に参加しているという感覚。 一体感をつくることに貢献している→喜びにつながる? グループの力と、個の力の関係。

既習者の壁

大学から日本語を勉強し始めた人(=ゼロスタート)が中等教育で6年間勉強してきた人(=既習者)を追い抜いてしまうというよくある現象について。 既習者=勉強してきたプライドがある→人の前で間違えられない→発言が減る→上達しない もちろん、既習者でも、知…

テーマの決め方

多くの関係者が知りたいこと、悩んでいることをテーマにする。このような、戦略的な視点からテーマを決めるという方法もあるだろう。

練習問題(解説)の進め方

皆がよく間違った穴埋めの解説の時、今までは正解を皆から導き出した後、すぐに次の問題に移っていた。今日は、解説をした問題文を全員でリピートしてから次に移った。学生にとっては、発話できる機会を与えられるので、暇にならない。

知っている話を別の言語で

〜より…です、のところで、「うさぎとかめ」の話をやったら、結構ウけた。知っている話を別の言語で聞く、というのも案外興味がわくのかも。予測がたつから、聴解が弱い学生でもついていきやすい。

できるだけ体験させる

すっぱい、あまい、からい、しおからい等。実際に、レモン、砂糖、唐辛子味噌、塩を持っていき、なめさせる。そして、言わせる。これは、『子どもといっしょに!日本語授業おもしろネタ集』にあったもの。 できるだけ、体験できるようにする。単語だけではな…

単語は単体では覚えにくい

ストーリーを作って、そこに学習者を引き込む。イメージを膨らませるようにする。

空間の効果

はっきりと目に見えるものではないが、空気を左右する。 例えば、壁に地図や学生の写真を貼る。 それだけで、空気が違ってくる。温かくなる。クラスの人数以上の席があり、学生が前につめて座らないと、空間に穴が開き、一体感が出にくい。コの字型にしても…

教育の効果

今日教えたことが、明日できるようになる、という短期的な教育効果がある。 それとは別に、一ヵ月後、半年後、一年後に効果が出ることもある。これは、教師が意図して出来ることではない(もちろん、できるかもしれない)。しかし、じわじわと効く種の教育も…

単語に難易度はない

その人に必要な語彙であれば、単語に難易度はない。教科書の後ろのほうで出てくる単語だから覚えるのが難しい、のではない。 例えば、授業を「受ける」という語は、教科書にはないが、一日のスケジュールを言わせようと思ったら、必要な語彙。

教室の強制力

教室の存在は、人によっては、語学学習の継続を助けてくれる。 時には学習が面倒くさいと思うこともある。 そんな時、「今日は授業がある」という事実は、弱い心、怠け心に強制力を与えてくれる。 そして、いったん行きさえすれば、何がしかのことは得られる…

一番シンプルなところへ戻る

分からなくなったら、一番小さい単位まで戻る。 例えば楽器(ベース)なら、右手の弦の弾き方(左手はナシ)。 文のイントネーションなら、平板部分だけ発音→前後もつけて発音、というように。

イントネーション指導:「学生です」を例に

「がくせいです」の「くせいで」は平板部分。 しかし、「い」が上がり「で」で下がる学生が多い。 つまり、 くせいで(す) ではなく、 い くせ で(す) のようになる。 以下は、VT法を取り入れた指導法。 クラスで一番できなかった学生が、この方法で自分…

なぜ、「黄色」は「黄色い」なのに、「緑」は「緑い(みどりい)」ではないのか。

歴史的変遷が原因? テ形の音便化は歴史的変遷で説明できる。 色の形容詞について同様に説明できないか。

T先生の教授エッセンス

「具体的に示す。」 を実行に移してみる。 一週間に、1.5時間×10=15時間の授業。 国慶節があったので、実質8週間。 2週間は文字と発音だけだったので、会話、文法は6週間。 つまり、90時間。 これだけで、今は話せる。分かる。 早い。いい学生です。と。

リレーションの重要さ

例えば、学習者と一緒に昼食をとる。休みに一緒に遊ぶ。 今まで、私の中で、それは特定の個人をひいきすることを意味していた。 できるだけ、教室以外の所で学習者と接触することを避けていた。 しかし、教室以外の場所で、学習者と接すると、学習者にとって…

中間言語のススメ

東京で教えていた学校は、中間言語大歓迎の学校だった。 教科書どおり、指示詞を網羅するよりも、もっと重要なことがあるのではないか。

研究とは(Revue Langue106号より)

日々の教室を見直し、新しい試みを始める。 試み、それが実践。 試みを始めるためには、準備が必要。 その準備によって、今度はどのように他者に発信するかを考えるだろう。 準備と発信。それが実践。

聞くこと

フランス語独学の時は言うよりも聞くほうが多かった。 それが、返ってよかった気がする。 音をそのまま理解してから発話できていた。今は、聞いてもとっさに何の単語だか分からない。

ひとつのプリントでできること

ここに、サバイバルフレーズとその訳だけが書いてある紙がある。「おはようございます」「こんばんは」 「はじめまして」「ありがとう」等。単なる挨拶だからといって、油断している。 が、これを、「モノにする」には、さまざまな方法を 投じる必要がある。…

で、結局

自分の授業に取り入れるとしたら、 どの要素を取り入れると効果があるか。

ビデオ『日本語教授法ワークショップ』でのTPR

「立ってください」男の人、女の人 「座ってください」 「走ってください」ゆっくり、早く 「歩いてください」 「触ってください」頭、目、歯、脚、手 「挙げてください」左右発話は、人によってはとても緊張する。 それを強要されないことで、安心感を与え…