中国語母語話者に漢字教育は不要か

否、ではないかと考えている。
2年生は、1年次に、意識的に漢字を勉強してきていないそうだ。教材の漢字練習帳は、宿題として課されていなかった。
そのせいかどうか、明確な因果関係は分からないが、2年生は作文での中国漢字の使用が目立つ。
授業で誤用を取り上げても、なかなか減らない。


ひとつは意識の問題だと思う。
「中国と日本の漢字は、違うのだ」という意識、これがあるだけで、だいぶ違うのではないか。
例えば、漢字が中国のと同じかどうか自信がなかったら、辞書を引く学生も出てくるだろう。
それに、間違ったとしても、直そうとする意識が高くなるはずだ。

1年生には、漢字練習帳を宿題に出し、その中の問題で、よくある誤用を授業でも取り上げている。
「以」の字についての指摘などは、漢字にうるさい先生だと思われているだろう。
しかし、漢字に対する意識は、植えつけることに成功しているように感じる。


効果は、来学期からの作文で明らかになる……だろうか。