(荷物とともに)おうちに帰るまでが旅行です

煙台へ帰る日。
9時過ぎに空港へ到着。10時50分発だから少し早いが、ま、よし。
早々とチェックインを済ませ、スタバで休憩。帰宅後にすることなどをリストアップする。

機内はあまり混んでいない。3人の席にひとりかふたりといったところ。
定刻ちょっと過ぎに離陸、昼食、あっという間に着陸。12時をちょっと過ぎたところだ。
北京より湿気を含んだ風が吹いている。
帰ってきたぞお。
到着ロビーへと進む。
さ、あとは預けた荷物を取って……。


にもつ……。






来ない。


他の乗客はさっさと荷物を受け取り、三々五々散っていく。
荷物を載せてぐるぐるまわるあれ*1が、止まる。
ない。ない。ないよー。
隣にいたおじちゃんも自分の荷物がなかったらしく、共に事務所へおもむく。
パスポートと荷物の引換券を出し、どんな形状で、どんな色のなのか、図を見ながら指定していく。


荷物が着いたら連絡するから。持って行くから。
…いつ荷物来るの?
うーん、今日の夜かな。
…で、わたしの荷物はどこにあるの?
うーん、多分北京。
…(心の声)ほんとかなぁ。よその都市に行ってるんじゃ……。
すまんねー。また連絡するからねー。
…ぐすん。
仕方なく、リュック一つの身軽な格好でタクシーをつかまえ、帰宅。


待てど暮らせど電話は来ない。思い切って電話する。
16:30 まだ?「21時ので着く」
21:30 まだ?「北京便は21時40分着だからまだ。持っていくのは多分明日朝になる」
   せめて着いたかどうかの連絡は今日ちょうだいよね。
22:00 「着いたよー。23時ごろ行ってもいいか」


帰宅(13時過ぎ)からずっと落ち着かなかった。あーよかった。
せめて荷物が北京にあるかどうかを知らせてほしかった。
今授業で使っている聴解のテキスト(中国未発売)、まだ読んでいない書籍4点、携帯やMP3の充電器、デジカメとPCをつなぐケーブル、みりん(70元)、6年履いているジーンズなど細々とした「貴重品」が入っていただけに、紛失したんじゃないかと心配で寿命が縮まった。



小学校の遠足で、センセイに言われませんでしたか?
「みなさーん、お家に帰るまでが遠足ですよ」って。
遠足も旅行も同じ。
人だけじゃなくて、荷物も何もかも、一緒に帰らないと終わらないのですね。
今になって、そのことばの意味が分かりました……。


かくして、教育効果とはずっとずっと後に現れるんです、というおハナシでした。

*1:何と言うのだろう?「ベルトコンベヤー」?