丹東へ3

あと3時間しかないと知ってからとっても慌てていたけれど、最大の目的を果たし、どうやら昼食をとる時間はありそうだと分かる。鴨緑江公園から徒歩5分の朝鮮料理店へ入る。冷麺6元。きれいな店だったのだが、日本の中華そばのちょっとのびてしまったような麺で、いまいちだった。
タクシーを拾い、次の目的地、錦江山公園へ向かう。ここで中国滞在歴1ヶ月のNさんが、果敢にもタクシーに行き先を告げてみる。「錦江山公園へ」。タクシーはスムーズに走り出した。やった、成功!と思いきや、1分走ったところで停車。ん?ここはさっきの……。どうやら、「公園」しか聞こえておらず、「鴨緑江公園」だと思ったらしい。残念!
再度わたしが「錦江山公園」と言って、約10分で到着。入園料5元。ここは山の上から北朝鮮が見えるというので、坂道を登ってみた。途中はさびれた子供用遊園地になっている。さらに上ると山道になり、人気がなくなる。目当ての塔は見えない。ぐるぐるとあがっていくだけ。帰り、バスに間に合うかしら……?歩くこと30分。ようやく頂上へ。
途中の人気のなさが嘘のように賑やか。5,6組がウェディング写真を撮っている。ここでのウェディング写真の目玉はハトに囲まれた写真が撮れること。塔の前でハト係のおじさんが、えさを撒いてハトをひきつける。ピピピピピーと笛を吹き、「起ー飛ー(飛べ)!」と言うと、ちゃんと飛ぶように訓練されている。飛んだところがシャッターチャンス。終わったと思ったら次の組。なかなか忙しい。撮影の合間に塔に上り、北朝鮮を眺めてみた。暑いがやや曇り。少し霞んでいる。中国側のような、高いビルは見えなかった。
(続く)