汽車で瓜子と戦う

汽車の中

延吉への汽車出発。3段ベッドで、安全のため上段の切符を買っておいた。157元。下は朝鮮族の家族のようだ。車掌に切符を渡し、プラスチックの券に換えてもらう。まだ早いが横になりたくてすぐにベッドに上がる。そのまま携帯でメールなどしながらごろごろ、うつらうつら。
20時頃ふと目が覚める。消灯は22時。さて、何をしようか。お腹は特に空いていないが、このままだと朝までもたない気もする。
下に降り、窓側の簡易席に移動する。買っておいた瓜子(グワズ)*1を食べることにした。この瓜子、中国人はよく食べていて(この間は警備員さんが警備中にぽりぽり食べていた)、中国生活にはなくてはならないものなのだが、わたしの場合ダイスキというわけではないので普段は買わない。昨日汽車に乗るために水やら何やらを買い込んでいる過程でなんとなく買ったのだ。
お腹にたまらない・手を動かすという瓜子は最高の暇つぶし。さて、どのくらいの暇がつぶれるのか?

瓜子を食べ始めて、次に時計を見たのは10分後だった。

……全然暇がつぶせていないじゃないか。おまけに袋の中身は1割くらいしか減っていない。

とりあえず、机の上に瓜子の殻の山ができるまで食べてみよう。
前歯で瓜子を縦に割り、中身を舌で取る。時々うまく割り損ねて殻も自分の舌にはりついてくる。指で舌についた殻を取る。面倒なときはそのまま食べてしまう。
次第に香料で唇がひりひりし出す。今度は食べないとひりひりするようになる。そうすればしめたものだ。
瓜子の殻の山。見かねた車掌さんがビニール袋を持ってきてくれた。
袋に殻を流し込んで、おしまい。
21時。ズボンの上に瓜子のカスがぽろぽろとついていた。初心者の証拠。

*1:ヒマワリ・かぼちゃ・スイカの種などの総称。一般的なのはヒマワリの種。